≪自動車整備業の環境指針≫

  自動車は豊かな社会造りに貢献したものの、カーエアコン用フロンCFCによるオゾン層の破壊、 自動車
の排気ガス中の二酸化炭素や代替フロン類(HFCやHCFC)による地球温暖化、使用済み自動車の不法
投棄など の環境問題に代表される負の側面も有しています。 私達自動車整備業界は車社会の責任ある
担い手として、積極的な役割を果たすため、次の指針により行動しています。

●私達は、整備事業により生ずる廃棄物、フロンなどの汚染物質の最小化と適切な処理に努めます。
●私達は、循環型社会の実現のため、資源の再利用に努めます。
●私達は、ユーザーとの直接対話を通じて、廃棄物の適正処理への理解を深めてもらうように努めます。


≪カーエアコン用フロンへの取り組み≫

a.環境への影響

 地球をとりまくオゾン層は、太陽光に含まれる有害な紫外線の大部分を吸収し生物を守っています。  
一方、カーエアコンで使用されているCFC等の特定フロンは、いったん大気中に放出されると成層圏に
まで達し、そこで強い紫外線を浴びて塩素を放出してオゾン層を破壊します。 地球規模でみた場合、熱
帯域を除き長期的・全地球的にオゾン層の減少傾向が続いています。 特に顕著 なのは南極上空のオ
ゾン層の減少で、9月〜10月頃にかけて南極上空のオゾン層が著しく減少する現象 をオゾンホールと
言い、1970年代の終わり頃から観測されるようになりました。
また、このオゾンホールは 近年大規模化が進んでおり、北極上空のオゾン量にも減少が見られます。 
オゾン層が破壊されることにより地上に降り注ぐ紫外線が増加(特に波長の短い有害な紫外線ほど影響
が大きい)します。このため、「皮膚ガンの増加、免疫機能の低下、白内障の増加」等の人体への直接的
影響のほか、稲や大豆など紫外線に対する感受性が高い作物の減収、水生生物への悪影響等、私たち
の生活や環境に対する悪影響が心配されています。 又、上記の理由から1995年以降には代替フロン
としてのHFCやHCFC等が使用されています。これはオゾ ン層の破壊はしませんが、二酸化炭素と比較
して5000倍もの強力な温室効果を持っているものがあることが判っています。


b.整備工場の取組み

 カーエアコンの整備を行う際は、フロン回収機をを使用してフロンを回収した後に行っており、回収した
フロンは再利用するか破壊しています。なお、フロン回収機を保有していない工場は、適正に整備が行え
る電装品整備工場等に外注をしています。
 平成14年10月1日から「フロン回収破壊法」が施行され、使用済み自動車からのフロン回収・破壊を行
なうシステムが確立しました。現在は「自動車リサイクル法」下で自動車整備工場では自動車に使用される
フロンの引取り・回収及び自動車本体のリサイクルに努めています。


c
.自動車ユーザーの皆様にご協力をお願いします

 「自動車リサイクル法」では、自動車ユーザーである皆様方のご協力が不可欠となっています。 この法律
の施行により、自動車を廃棄しようとする自動車オーナーの方には、 自動車の適正なリサイクルのための
費用をご負担頂くこととなっています。
廃車時には都道府県に登録された引取業者(自動車販売・整備事業者・解体業者等)にお渡し頂き適切な
処理にご協力ください。


≪産業廃棄物への取り組み≫

a.産業廃棄物共同収集運搬事業

 地球環境の保全のため、産業廃棄物の的確な処理は業界はもとより、世界的な見地で取り組んでいかな
ければならない重要な問題の一つです。現在、自動車事業協同組合とその所属会員事業所においては、
自動車関連産業廃棄物の共同収集運搬事業に取り組んでいます。これにより、廃棄物の適正な分別、 回
収が進み、環境保全に大きく貢献できるものと考えています。

b.リサイクル部品等の有効利用

  現在日本では欧米の1/10程度しかリサイクル部品が利用されていません。自動車のメーカーは設計
段階からリサイクル しやすい構造、材質について研究開発を行っております。一方、国土交通省や部品・
解体事業者においても リサイクル部品の利用の普及促進のため、部品在庫情報の充実強化、粗悪部品
の流通を排除する仕組みを 検討するなど、自動車利用者の皆様に、良質なリサイクル部品を積極的に活
用して頂けるよう普及啓発に努めています。